俳優の仕事ってなんだろう?
最近はタレント、モデル、シンガーなどを兼業しているケースが増えてきている。そしてアイドルとしての存在も度外視できない。
今一度問いたい。
俳優の仕事ってなに?
仕事になる以上、なにか価値のあるものを売っているということ。
もちろん、サービス業という無形の商品もある。個人の時間を売るという商売も成り立つくらいだ。
きらびやかな業界と地位に基づき、夢を売る仕事?表現者として身体を通してメッセージを伝える仕事?個性的な存在として多様性を肯定する仕事?もだえながらも闘っている姿を見せて勇気を与える仕事?単に台詞を覚えて演じる仕事?
画家が絵を、デザイナーが印象を、発明家がアイデアを、飲食店が美味しさを、カフェが充実した空間を、ショコラティエが視覚と味覚の満足を、スタントマンが危険を、映画監督が感動を、カウンセラーが心の安定を売るなら…
俳優は「存在を売る仕事」だろうか。
ここで、存在と言っているのは
荒木晶成という存在かもしれない。
つまり、自分を1つの商品として売ること。
自己プロデュースである。
あるいは、
役柄としての存在なのかもしれない。
役の人格をつくって、それを個体として表現する。もちろん、それは画面や舞台上でのみの存在であるのだか。
いわば、作品のパーツ作りに当たるのかもしれない。人格造形家とも言える、物作りの1つなのだろうか。